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ビルトインガレージは後悔する? メリットとデメリット、おすすめの間取り事例をご紹介!

はじめての家づくり 2025年8月28日 NEW

注文住宅で家を建てるなら、ビルトインガレージに憧れる方も多いのではないでしょうか。

特に車やバイク好きの人にとっては、譲れない条件の一つであることも珍しくはありません。
しかし、後悔しないためにはその特性をよく理解しておくことが重要です。

この記事では、ビルトインガレージのメリット・デメリットや、後悔しないための間取りのポイント、おしゃれな建築実例などを詳しくご紹介します。

これからハウスメーカーを選ぶ方や、具体的なプランを考えている方は、理想の住まいを実現するための参考にしてみてください。

目次

まずは知っておきたい!ビルトインガレージの基本

ここでは、ビルトインガレージの意味や、よく似た「インナーガレージ」「ガレージハウス」との違いについて解説します。

基本的な知識を身につけることで、理想の住まいのイメージがより具体的になるはずです。
まずは言葉の意味を正しく理解し、計画の第一歩を踏み出しましょう。

ビルトインガレージとは?

ビルトインガレージとは、建物に組み込まれた車庫のことを指します。
英語の「ビルトイン(built-in)」が意味するように、家の1階部分などを利用して駐車スペースを設ける構造が特徴です。

シャッターや扉で外部と区切られており、建物と一体化しているため、分類上は駐車場ではなく車庫として扱われます。

単に車を置く場所というだけでなく、建物のデザインにも大きく影響を与える要素の一つです。

インナーガレージ・ガレージハウスとの違い

ビルトインガレージと似た言葉に「インナーガレージ」がありますが、これは「インナー(内側)+ガレージ(車庫)」という言葉の通り、ビルトインガレージと同じ意味で使われています。

一方で「ガレージハウス」は、ガレージが住まいの中心的な要素となっており、車を眺めながら生活できるなど、ガレージを含めた家全体のコンセプトを指す言葉です。

ちなみに、屋根と柱だけで構成される「カーポート」とは、車を覆う壁があるかないかという点で構造的に明確な違いがあります。

ビルトインガレージのメリット5選

ビルトインガレージには、暮らしを豊かにする多くのメリットがあります。
ここでは、代表的な5つのメリットを具体的に見ていきましょう。

雨や風、盗難のリスクから愛車を守れる

ビルトインガレージは、屋根と壁、そしてシャッターや扉で四方を囲まれた空間です。
そのため、雨や風、雪、紫外線などから大切な愛車をしっかりと守ることができます。

塗装の劣化や汚れを防ぎ、愛車を常にきれいな状態で保ちやすいのが魅力です。

また、シャッターや扉は門のような役割も果たし、外部からの視線を遮る目隠しにもなるため、盗難や子どもによるボール遊びでの傷、動物によるいたずらのリスクを大幅に減らすことができます。

車の乗り降りや荷物の積み下ろしが楽になる

動線を工夫することで、雨や雪が降っている日でも室内へ直接出入りできるため、濡れることなく愛車の乗り降りが可能です。

特に、小さなお子さんや高齢のご家族がいる場合、傘を差しながらの乗り降りは大変ですが、ビルトインガレージならその手間がありません。

買い物帰りで両手がふさがっている時や、たくさんの荷物を一度に運びたい時にもとても便利です。

天候を気にせずスムーズに行動できる快適さは、日々の暮らしにゆとりをもたらしてくれます。

冬は車の雪下ろしをしなくて済む

新潟県のような雪国に住む人にとって、冬の朝の日課である車の雪下ろしは大きな負担です。

ビルトインガレージがあれば、この手間から解放され、寒い中での作業をする必要がなくなります。
フロントガラスの霜取りも不要なため、忙しい朝の時間を有効に使えるようになります。

趣味や作業スペースとしても使える

ビルトインガレージは、単に車やバイクを収容するだけの場所ではありません。
天候に左右されない屋内空間なので、愛車のメンテナンスやDIYといった作業スペースとして最適です。

また、キャンプ用品やサーフボード、釣り道具、自転車など、かさばりがちなアウトドアグッズの収納場所としても重宝します。

さらにコンセントや水栓を設置すれば、子どもの遊び場や、友人を招いてのBBQなど、中庭のような使い方もできて用途が広がります。

土地を駐車スペースとして有効活用できる

都市部の狭小地など、限られた土地に家を建てる際、ビルトインガレージは大きなメリットを発揮します。

通常、家とは別に駐車場スペースを確保する必要がありますが、ビルトインガレージなら建物の1階部分を駐車スペースとして利用するため、敷地を最大限に活用することができます。

そのため、狭い土地でも駐車スペースを諦めることなく、理想の住まいを実現しやすくなります。

ビルトインガレージのデメリット4選

魅力あふれるビルトインガレージですが、計画する上で知っておくべき注意点もいくつかあります。
ここでは、事前に把握しておきたい4つのデメリットと、その対策について解説します。

建築費用が高くなる

ビルトインガレージは、建物の構造体の一部として造るため、屋外にカーポートを設置する場合と比較して建築費用が高くなります。

ガレージ部分は壁が少なく、大きな開口部を設けるため、建物の強度を保つための補強工事が必要になることが一因です。

電動シャッターや換気扇、照明器具などの設備のにこだわると、さらに費用がかさんでいきます。

また多くの場合、ガレージ部分も固定資産税の対象になるという点も、資金計画の際に考慮しておく必要がありますので、予算オーバーになってしまわないように注意しましょう。

1階の居住面積が狭くなってしまう

建物の1階部分に駐車スペースを設けるため、リビングや和室、水回りといった居住面積が狭くなるという制約が生まれます。

特に、車を2台や3台置けるような広いガレージを希望する場合、1階のほとんどがガレージになってしまう可能性もあります。
1台分のガレージであっても、間取りの自由度は低くなりがちです。

そのため、2階リビングや3階てのプランとして生活の中心を上階にまとめたり、フロア間に中間層をつくるスキップフロアを活用したりするなど、間取りの工夫が重要になります。

住宅の耐震性能が低くなりやすい

ビルトインガレージの構造は、1階部分の壁の量が少なく、大きな開口部を持つため、通常の住宅に比べて耐震性が低くなりやすいという課題があります。

特に3階建ての木造住宅で採用する場合は、構造計算をしっかりと行い、必要な耐震補強を施すことが不可欠です。

より高い強度を求めるなら、鉄骨造やRC造を選択肢に入れるのも一つの方法です。

音や排気ガスが気になりやすい

ガレージと居住空間の距離が近いため、エンジン音やシャッターの開閉音が生活スペースに響きやすいというデメリットがあります。

特に早朝や深夜に車を出し入れする場合、寝室がガレージの近くにあると家族の睡眠を妨げてしまう騒音になりかねません。

対策としては、静音性に優れたオーバースライダー式のシャッターを選んだり、寝室をガレージから離れた位置に配置したりする工夫が有効です。

また、排気ガスが室内に流入しないよう、24時間換気システムの導入や、換気扇の設置も必須です。

ビルトインガレージで失敗しないための設計ポイント

ビルトインガレージで失敗しないためには、将来のライフスタイルも見据えた入念な設計が大切です。
どのようなポイントを抑えたら良いのか、代表例を見ていきましょう。

将来の車のサイズ変更も想定して広さを決める

ガレージの広さを決める際は、新築時に所有している車のサイズだけでなく、将来乗り換える可能性も考慮に入れることが重要です。

軽自動車からミニバンやSUVなど、大きな車に乗り換えることも想定し、余裕を持った幅や高さ、奥行きを確保しましょう。

一般的な乗用車1台分の目安は幅3m、奥行き6m、高さ2.4m程度ですが、ドアの開閉や荷物の出し入れを考えると、横幅はさらに広い方が使いやすいです。
将来的に4~5m幅の車を持つ可能性や、2台置きを検討するなら、間口は6~7mあると安心です。

室内へのスムーズな動線を確保する

ビルトインガレージの大きなメリットの一つが、室内とのアクセスのしやすさです。

ガレージから玄関やシューズクローク、あるいはパントリーなどに直接つながる動線を設計することで、雨の日に濡れることなく家に入ったり、重い荷物をすぐに運び込んだりできます。
この家事ラク動線は、日々の暮らしの快適さを大きく向上させます。

ガレージと室内の床には段差ができやすいため、荷物を台車で運ぶことなどを想定し、緩やかなスロープを設けるといった配慮もしておくと将来的に安心です。

寝室やリビングとの配置を工夫する

車のエンジン音やシャッターの開閉音は、思いのほか居住空間に響くことがあります。
快適な生活を守るため、ガレージの真上や隣に、寝室やリビングといったくつろぎの空間を配置するのは避けるのが賢明です。

間取りの工夫として、ガレージと部屋の間にクローゼットや廊下などのスペースを挟むことで、音の伝わりを緩和することができます。

また、壁・床・天井に遮音材や吸音材を入れる、内装のドアを防音性の高い引き戸にするなど、建材選びでも騒音対策が可能です。

換気扇や照明設備を計画する

閉じたガレージ空間では排気ガスがこもりやすいため、安全のためにも換気扇を設置すると良いでしょう。

また、夜間の車の出し入れや作業を安全に行うためには、ガレージ全体を明るく照らす照明計画も重要です。

防犯面も考慮しつつ、窓を設けて自然光を取り入れる採光計画も検討すると、日中は明るく開放的な空間になります。

収納スペースや水栓を設置する

ビルトインガレージを趣味の空間として最大限に活用するためには、収納計画も重要です。

タイヤや工具、アウトドア用品などをすっきりと片付けられる可動棚やキャビネットを設置しましょう。
壁面を有効活用すると、スペースを無駄なく使えます。

また、ガレージ内に水栓と排水設備を設けておくと、ちょっとした洗車や手洗いなどができて非常に便利です。

電動工具を使ったり、EV(電気自動車)の充電をしたりすることも考えて、コンセントの数や位置も十分に計画しておくことをおすすめします。

暮らしが豊かになる!ビルトインガレージのおしゃれな実例

ビルトインガレージは、実用性だけでなく、デザイン性を追求することで家全体の価値を高めることができます。

愛車をインテリアの一部として楽しんだり、趣味に没頭できる秘密基地のような空間を作ったりと、暮らしを豊かにするアイデアは無限大です。

ここでは、おしゃれで機能的なビルトインガレージの実例をご紹介します。

ぜひ理想の住まいを想像してみてください。

憧れだった秘密基地のようなガレージ

敷地面積:約46坪
延床面積:約42坪(ガレージを含む)

小さい頃から車好きだったというご主人が、「男の秘密基地」として憧れていた理想のガレージ空間を実現しました。

ガレージをコの字型に囲みつつ、吹き抜けを設けたことで2階からも見下ろすことができ、家のどこからでも愛車を眺められるプランになっています。

アウトドアリビングとして、家族団らんのスペースとしても大活躍しています。

【お客様の声を見る】

外収納としても便利なワイドガレージ

敷地面積:約67坪
延床面積:約53坪(ガレージを含む)

外観のアクセントにもなっている、木目調の電動シャッター付きワイドガレージ。

玄関と中庭の2方向ともつながっているため、効率のいい生活動線になっています。

小物が置ける壁面収納に加え、中庭用のテーブルセットなどもまとめて保管できるようにスペースが確保されているため、物の出し入れがしやすくなっています。

【お客様の声を見る】

玄関クロークとつながる家事ラク動線のガレージ

敷地面積:約68坪
延床面積:約48坪(ガレージを含む)

ネイビーの壁と白い収納棚が印象的なビルトインガレージ。

玄関クローク直結のため、雨の日や買い物の荷物が多い日でもスムーズに出入りすることができます。

「外へ出ずに車の乗り降りができるので、子どもと出かける時も安心です」と奥さま。

【お客様の声を見る】

車4台を収容できる大型ガレージ

敷地面積:約80坪
延床面積:約72坪(ガレージを含む)

1階のほとんどを駐車スペースとして設計し、車4台をスッキリ収容できるようにした大型のビルトインガレージです。

玄関を中心に配置し、左右にそれぞれ2台ずつ停めることができます。

シャッターも4か所に設け、ご家族の車をしっかり守ります。

まとめ

ビルトインガレージは、愛車を守り、日々の生活を便利にするだけでなく、趣味の空間としても活用できるなど、戸建て住宅ならではの多くの魅力を持っています。

一方で、建築費用や間取りの制約、耐震性といったデメリットも存在するため、メリットとデメリットの両方を十分に理解し、ご自身のライフスタイルに合った設計をすることが成功のカギとなります。

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