
土地なしで注文住宅を建てる!その流れと注意点
土地がなくても注文住宅を建てることは可能です。
土地探しから始める注文住宅は、土地ありの場合に比べて期間や手続きが増えるため、全体の流れを把握しておくことが大切です。
この記事では、土地なしで注文住宅を建てる場合のステップや、費用、住宅ローン、相見積もりといった重要なポイントについて詳しく解説します。
不安なく理想の家づくりを進めるために、ぜひ参考にしてください。
土地がなくても注文住宅は建てられるのか
土地を所有していなくても、注文住宅を建てることは十分に可能ですが、家づくりと並行して土地探しを進めることになります。
土地ありの場合と比較すると、土地の選定や購入手続きが加わるため、全体の流れや期間が異なります。
住宅ローンについても、土地と建物を合わせた資金計画が必要になり、手続きが少し複雑になる場合があります。
しかし、適切な手順で進めれば、土地がない状態からでも理想の注文住宅を実現できます。
重要なのは、事前にしっかりと情報収集を行い、信頼できる建築会社や不動産会社と連携することです。
土地がない状態から注文住宅を建てる手順

土地がない状態から注文住宅を建てるには、いくつかステップを踏む必要があります。
理想の家を建てるためには、それぞれの段階でしっかりと検討を進めることが大切です。
ここでは、主な手順を順を追って説明します。
理想の住まいをイメージする
家づくりを始めるにあたり、まず「どんな家に住みたいか」を具体的にイメージすることが重要です。
家族構成やライフスタイル、将来の計画を考慮して、必要な部屋数や間取り、デザイン、設備などを整理しましょう。
趣味の空間やこだわりたいポイントがあれば、この段階でしっかりと考えておくことで、後の土地探しや設計プランの検討がスムーズに進みます。
雑誌やインターネットで情報収集をしたり、住宅展示場を見学したりするのも、イメージを具体化するのに役立ちます。
資金計画を立てる
家づくりにかかる費用は、土地代と建物代だけでなく、各種税金や手数料などの諸費用も含まれます。
これらの総額を把握し、自己資金として用意できる金額と住宅ローンで借り入れる金額のバランスを検討することが、無理のない資金計画には不可欠です。
住宅ローンの借入可能額や返済シミュレーションを行い、月々の返済額が家計を圧迫しないように計画を立てましょう。
金融機関によってローンの種類や条件が異なるため、複数の金融機関を比較検討することも大切です。
費用の内訳

土地なしで注文住宅を建てる際には、土地の購入費、建物の建築費、そして諸経費の3つに分けて費用を考えることが大切です。
これらの費用の合計が、家づくりにかかる総額となりますので、それぞれの内訳について見ていきましょう。
■土地の購入費
土地の購入費には、土地自体の価格に加えて、様々な諸費用がかかります。
具体的には、不動産会社に支払う仲介手数料、売買契約書に貼る印紙税、そして土地の名義変更にかかる登記費用などが必要です。
これらの諸費用は、一般的に土地代金の5%から10%程度を目安として考えておくと良いでしょう。
また、土地の状況によっては、地盤調査や測量などに別途費用が発生することもあります。
■建築費
注文住宅の建築費は、主に「本体工事費」、「付帯工事費」、「オプション工事費」の3つに分けられることが一般的です。
・本体工事費
建物の構造や内装・外装などにかかる費用で、建築費の大部分を占めます。
・付帯工事費
敷地の状況に応じた地盤改良や外構工事、ライフラインの引き込みといった、建物本体以外の工事費用です。
・オプション工事費
標準仕様以外の設備や特別な造作など、追加で希望する工事にかかる費用となります。
これらの費用の内訳を理解し、全体の予算を把握することが重要です。
■諸経費
諸経費は、土地や建物の費用以外にかかるさまざまなコストです。
これには、不動産取得税や登録免許税のような税金、住宅ローン関連の手数料などが含まれます。
また、建築確認申請費用や地盤調査費用、火災保険料なども諸経費にあたります。
これらの費用は、住宅の種類によって目安となる割合が異なり、例えば注文住宅では一般的に土地と建物費用の合計額の10%から12%程度、新築一戸建てや中古物件では物件価格の6%から9%程度、新築マンションでは物件価格の3%から6%程度が目安とされています。
資金計画を立てる際には、これらの諸経費も考慮に入れておくことが大切です。
建築を依頼する会社を選ぶ
理想の住まいを実現するためには、信頼できる建築会社選びが欠かせません。
ハウスメーカー、工務店、設計事務所など、それぞれに特徴があります。
複数の会社の情報を集め、これまでの建築事例や得意なデザイン、工法、アフターサービスなどを比較検討しましょう。
資金計画や土地探しについても相談できる会社を選ぶと、その後のプロセスが円滑に進みます。
候補となる会社が見つかったら、実際に担当者と話をして、信頼できるかどうか、要望をしっかりと聞いてくれるかなどを確認することが大切です。
相見積もりを取り、提案内容や費用を比較するのも有効な方法です。
土地を探す

資金計画や建築を依頼する会社選びと並行して、理想の住まいを実現するための土地探しを始めます。
希望するエリアや予算、通勤・通学の利便性、周辺環境など、事前に整理した条件をもとに探しましょう。
一般的には建築会社を先に決定したほうが、資金計画が建てやすい、希望の住宅を建築できないリスクが減らせるなどのメリットがあります。
土地の探し方
土地探しの主な方法は、「インターネットで探す」、「住みたい地域を歩いて探す」、「不動産会社に依頼する」、「ハウスメーカー・工務店に依頼する」の4つです。
■インターネットで探す
インターネットには多くの不動産情報サイトがあり、手軽に売り出されている土地を探せます。
特に、不動産ポータルサイトは、豊富な土地情報やお役立ちコンテンツが掲載された便利なサイトです。
これらのサイトでは、希望条件で絞り込んで効率的に土地情報を検索できるため、多くの物件情報を得られるだけでなく、土地探しの時間と手間を大幅に減らせます。
SUUMOやアットホーム、LIFULL HOME’Sなどが代表的なサイトとして挙げられます。
インターネットを活用することで、自宅にいながら広範囲の土地情報をチェックできます。
■不動産会社に相談する
インターネットの不動産ポータルサイトで希望の土地が見つからない場合でも、諦めずに不動産会社に相談してみましょう。
不動産会社は独自のネットワークや情報網を持っており、インターネットには掲載されていない「未公開物件」の情報を持っていることがあります。
これは、売主の事情や販売戦略など、様々な理由から公開されていない物件があるためです。
そのため、複数の不動産会社に相談することで、より多くの土地情報に触れる機会が増えます。
大手不動産会社だけでなく、地域密着型の不動産会社も地元の情報に詳しいため、合わせて相談してみるのがおすすめです。
■ハウスメーカー・工務店に相談する
ハウスメーカーや工務店に土地探しを相談するのも有効な方法です。
多くの会社が不動産会社と連携しており、希望条件に合う土地情報を提供してくれることがあります。
また、候補となる土地が見つかった際には、その土地にどのような建物を建てられるかのプランを提案してくれることもあります。
これにより、土地を購入した後の具体的なイメージが湧きやすくなるでしょう。
土地と建物を合わせて相談できるため、資金計画も立てやすくなります。
ただし、ハウスメーカーや工務店によって得意なエリアや土地探しの方法が異なるため、複数の会社に相談して比較検討することが大切です。
ちなみに、ハーバーハウスグループには、新潟県内で最大級の不動産会社であるハーバーエステートがあります。
年間の査定依頼が5,000件以上、売買成約が360件以上で、他社にはない独自の物件や会員様限定の未公開物件も多数用意しています。
希望の条件に合う土地は、事前のヒアリングをもとに優先的に会員様へ配信しているため、土地探しでお困りの方は、まず会員登録だけでもしていただくことをおすすめしています。
■希望エリアを実際に歩いて探す
インターネットや不動産会社でも希望の土地が見つからない場合は、実際に希望エリアを歩いてみるのも一つの方法です。
中にはインターネット広告やチラシには掲載されず、現地に「売地」と書かれた看板が設置されているだけの土地もあるためです。
ただ歩くだけでは効率が悪いため、周辺環境のチェックと合わせて行うのがおすすめです。
交通量や騒音、近隣施設などを確認することで、住み始めてからのイメージがしやすくなります。
気になる土地が見つかったら、看板に記載された連絡先に問い合わせたり、不動産会社に相談して持ち主を調べてもらったりできます。
■土地選びで注意すべきこと
土地を選ぶ際には、単に価格や立地だけでなく、建築に関する法規制や土地の状態などをしっかりと確認することが重要です。
用途地域や建ぺい率、容積率といった法規制によって、建てられる建物の大きさや高さに制限がある場合があります。
また、土地の形状や高低差、地盤の強度なども建築費に影響するため、事前に地盤調査を行うことが望ましいです。
過去に災害が発生したエリアではないか、浸水のリスクはないかなど、災害に関する情報も確認しておきましょう。
周辺環境も重要ですので、騒音や日当たり、将来的な周辺環境の変化なども考慮に入れて判断する必要があります。
住宅の設計プランを決める

土地が見つかり、建築会社が決まったら、具体的な住宅の設計プランを詰めていきます。
家族のライフスタイルや将来の変化も考慮しながら、間取りやデザイン、内装、設備などを詳細に決めていきます。
建築基準法や地域の条例に適合しているかの確認も重要です。
この段階で、建築会社と密にコミュニケーションを取り、疑問点や要望をしっかりと伝えることが理想の住まいを実現するために不可欠です。
複数のプランを比較検討し、納得いくまで話し合いを重ねましょう。
設計プランが固まったら、建築確認申請を行います。
土地と建物の契約手続き
土地の購入と建物の建築は、それぞれ別の契約が必要です。
土地の売買契約は不動産会社を通して行い、重要事項説明を受けた上で契約を結びます。
建物の建築請負契約は建築会社と結び、設計プランや工事内容、費用、工期などを明確にした契約書を取り交わします。
これらの契約時には、手付金などの支払いが発生することが一般的です。
契約内容をしっかりと確認し、不明な点があれば必ず質問して解消しておくことが重要です。
また、土地と建物の契約は同時期に進めることが多く、住宅ローンの手続きとも関連してくるため、スケジュール管理が大切になります。
住宅ローンの手続き

注文住宅を建てる際には、多くの場合住宅ローンを利用します。
土地購入費用と建築費用を合わせて借り入れることが一般的で、金融機関に事前審査を申し込み、借入可能額や金利などの条件を確認します。
土地の売買契約や建築請負契約を結んだ後、正式な本審査に進みます。
本審査では、収入状況や返済能力などが詳しく審査されます。
必要書類が多く、手続きに時間がかかる場合があるため、早めに準備を進めることがスムーズなローン契約につながります。
■ローン申し込みのタイミング
住宅ローンの申し込みは、一般的に土地の売買契約の前後に事前審査を行い、土地と建物の契約が済んだ後に本審査を申し込む流れになります。
土地の購入資金も住宅ローンで賄う場合は、土地の売買契約前に事前審査を通過しておく必要があります。
これは、土地の購入資金の借入が可能であることを明らかにするためです。
本審査は、土地の売買契約書や建築請負契約書などが揃った段階で申し込みます。
金融機関によって手続きのタイミングや必要書類が異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
■住宅ローンの種類
住宅ローンには様々な種類があり、それぞれ金利タイプや返済方法が異なります。
主な金利タイプとしては、市場金利に連動して金利が見直される「変動金利型」、借入時に金利が固定される「全期間固定金利型」、一定期間金利が固定されその後変動金利に移行する「固定期間選択型」があります。
また、返済方法には毎月の返済額が一定の「元利均等返済」と、元金が一定で返済額が徐々に減っていく「元金均等返済」があります。
土地なしで注文住宅を建てる場合、土地購入費用や建築中の費用をつなぎ融資や分割融資で賄うケースがあり、これらも含めて最適なローンの種類を選ぶ必要があります。
複数の金融機関の住宅ローンを比較検討し、自身の返済計画に合ったものを選ぶことが大切です。
工事の開始から建物の引き渡しまで
住宅ローンの契約も済み、建築確認が下りたら、いよいよ工事が開始されます。
地盤調査や基礎工事、建物の躯体工事、内装・外装工事などが工程に沿って進められます。
工事期間中は、現場の進捗状況を確認しに行くことも可能です。
工事が完了すると、建物の検査が行われ、問題がなければ晴れて引き渡しとなります。
引き渡し時には、建物の鍵を受け取り、残代金の支払いなどを済ませます。
登記手続きもこの時期に行われます。
工事期間は建物の規模や仕様、天候などによって異なりますが、一般的には4ヶ月から半年程度かかることが多いようです。
土地なしで注文住宅を建てる際の留意点

土地がない状態から注文住宅を建てる際には、いくつかの重要な留意点があります。
特に、建築条件付きの土地を選択する場合や、工事費用の支払いが発生するタイミングについては、事前にしっかりと理解しておくことがトラブルを避けるために大切です。
また、土地ありの場合と比較して、全体の期間が長くなる傾向があることも考慮に入れておく必要があります。
これらのポイントを踏まえ、計画的に家づくりを進めることで、スムーズに理想の住まいを実現できるでしょう。
建築条件付きの土地について
「建築条件付き土地」とは、指定された建築会社で家を建てることを条件に販売されている土地のことです。
この場合、土地の購入契約後、一定期間内に指定された建築会社と建築請負契約を結ぶ必要があります。
【メリット】
・土地と建物をセットで検討できるため手続きが比較的スムーズに進む。
・価格が抑えられている場合がある。
【デメリット】
・建築会社を自由に選べない。
・間取りや仕様にある程度の制限がある。
・他の建築会社との相見積もりが取れない。
希望する家を建てられるか、指定された建築会社が信頼できるかなどを十分に検討し、納得した上で契約することが重要です。
費用の支払いが発生する回数
土地なしで注文住宅を建てる場合、費用の支払いが発生するタイミングは複数回あります。
まず、土地の購入時に手付金や仲介手数料が必要です。
その後、建築請負契約時、着工時、上棟時などに分けて工事費用の中間金支払いが発生し、建物の引き渡し時に最終的な残金を支払うのが一般的です。
これらの支払いの多くは、住宅ローンの融資が実行される前に必要となるため、自己資金で準備しておくか、つなぎ融資などを利用する必要があります。
土地と建物の費用を合わせて住宅ローンを組む場合でも、融資実行は建物完成後となることが多いため、計画的な資金準備が不可欠です。
どのタイミングでどのくらいの支払いが必要になるのかを事前に確認し、資金計画に反映させておくことが大切です。
まとめ
土地がなくても注文住宅を建てることは可能です。
ただし、土地探しと建物建築を同時並行で進めるため、土地ありの場合に比べて検討事項や手続きが多くなります。
全体の流れや必要な費用、住宅ローンについて事前にしっかりと理解しておくことが大切です。
計画的に進めることで、土地がない状態からでも理想のマイホームを実現できます。
信頼できる建築会社や不動産会社を見つけ、気になることは遠慮なく質問しながら家づくりを進めていきましょう。
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